感覚経営から脱却!月次決算で経営が劇的に変わる理由とは?【小規模事業者必見】

感覚経営から脱却!月次決算で経営が劇的に変わる理由とは?【小規模事業者必見】

はじめに:あなたの会社の「今」、把握できていますか?

「うちの会社、今月どれくらい利益が出ているんだろう?」
「このままいけば、年末の着地はどうなるんだろう?」

こんな疑問を抱えながら、日々経営されている小規模事業の経営者の方は少なくないのではないでしょうか。

多くの経営者が「数字は年に一度、税理士から決算書をもらった時に見る」という状態になっています。しかし、それでは経営判断が後手に回り、気づいた時には手遅れ…ということにもなりかねません。

先日、ダイヤモンド・オンラインに掲載された「早く始めないともったいない!経営者を楽にする『月次決算』の意外に簡単な始め方」という記事を読んで、改めて月次決算の重要性を再認識しました。

本記事では、税理士として20年以上、多くの中小企業の経営支援に携わってきた私の経験も交えながら、「なぜ月次決算が必要なのか」「どうすれば簡単に始められるのか」を、数字が苦手な経営者の方にも分かりやすく解説します。


1. 月次決算とは何か?なぜ今、必要なのか

月次決算の基本的な考え方

月次決算とは、文字通り「毎月行う決算」のことです。といっても、年に一度の本決算のように厳密で複雑なものではありません。

簡単に言えば、「先月1ヶ月間の売上と経費を集計して、利益がどれくらい出たのかを確認する作業」です。

記事でも指摘されていますが、月次決算には法律で定められた明確な規定がありません。つまり、決まった形式やルールがないからこそ、各企業が自社に合った形で自由に実施できるのです。

なぜ年1回の決算だけではダメなのか

記事の中で印象的だったのが、「ゴルフでもダイエットでも健康診断でも、具体的な数値の確認が課題の発見やモチベーションの維持につながっている」という一文です。

これは経営にもそのまま当てはまります。

年に一度の健康診断だけで、毎日の体調管理ができるでしょうか?
答えは明らかに「NO」です。

経営も同じです。年に一度の決算だけでは:

  • 問題に気づくのが遅れる:赤字に転落していても、1年後にならないと分からない
  • 対策が後手に回る:資金繰りが厳しくなってから慌てて銀行に駆け込む
  • チャンスを逃す:好調な時期を見逃し、投資のタイミングを逸する
  • 経営判断の精度が落ちる:勘や感覚だけに頼った経営になる

月次決算を導入することで、これらの問題を未然に防ぐことができるのです。


2. 月次決算のメリット:経営者が実感する5つの変化

私が顧問先の経営者に月次決算をお勧めし、実際に導入していただいた企業では、共通して以下のような変化が見られました。

メリット①:経営判断のスピードが上がる

毎月数字を見る習慣がつくと、「今月は経費がかかりすぎている」「売上が予想より好調だ」といったことにすぐに気づけます。

その結果、「来月は経費を引き締めよう」「追加投資を前倒ししよう」といった判断が、リアルタイムでできるようになります。

メリット②:資金繰りの不安が減る

多くの経営者が抱える最大の不安は「資金繰り」です。

月次決算で毎月のお金の流れを把握することで、「3ヶ月後に資金が不足しそうだから、今のうちに銀行に相談しよう」といった先手の対応ができるようになります。

メリット③:問題の早期発見ができる

「黒字だと思っていたのに、蓋を開けたら赤字だった」

こんな事態を避けられるのが、月次決算の大きなメリットです。問題を早期に発見できれば、傷が浅いうちに対策を打てます。

メリット④:従業員とのコミュニケーションが円滑になる

月次決算の数字を社内で共有することで、従業員も「今月は頑張ったから利益が出た」「ここを改善しないといけない」と当事者意識を持つようになります。

数字という共通言語があると、経営者と従業員の認識のズレが少なくなります。

メリット⑤:銀行との関係が良好になる

金融機関は「数字をきちんと把握している経営者」を高く評価します。

月次決算を実施している企業は、融資の際にも「経営がしっかりしている」と見なされ、融資が通りやすくなる傾向があります。


3. 「数字が苦手」でも大丈夫!月次決算の簡単な始め方

「月次決算が大事なのは分かったけど、数字は苦手で…」

そう思われた経営者の方、安心してください。月次決算は、最初から完璧である必要はまったくありません。

ステップ①:会計ソフトの損益計算書を見るだけでOK

記事でも強調されていましたが、「最初は会計ソフトからそのまま出てくるもの、税理士に依頼したら出てくるもので十分」なのです。

具体的には、翌月の初めに先月分の損益計算書を出力して、以下の3つの数字だけを確認しましょう:

  1. 売上高:先月はいくら売れたのか
  2. 経費合計:先月はいくら使ったのか
  3. 利益:結局いくら残ったのか

この3つを見るだけでも、十分に価値があります。

ステップ②:前月・前年同月と比較する

少し慣れてきたら、「前月と比べてどうか」「去年の同じ月と比べてどうか」という視点を加えてみましょう。

  • 売上が前月より増えた/減った理由は?
  • 経費が去年より増えている項目は何?

こうした視点で数字を見ることで、経営の傾向が見えてきます。

ステップ③:税理士に相談して体制を整える

記事でも触れられていますが、税理士によって月次決算への対応は異なります。

「うちの税理士は年に一度しか来てくれない」という場合は、月次対応をしてくれる税理士に変更することも検討してみてください。

良い税理士は、ただ数字を出すだけでなく、その数字の意味を分かりやすく説明してくれます。


4. よくある質問:月次決算への不安を解消

Q1. 月次決算って費用がかかるのでは?

既に税理士と顧問契約をしている場合、月次決算の対応も含まれていることが多いです。まずは担当の税理士に確認してみましょう。

もし追加費用が発生するとしても、その投資価値は十分にあります。

Q2. 忙しくて毎月数字を見る時間がない

月次決算の確認は、慣れれば10〜15分程度で済みます。

「忙しいから数字を見ない」のではなく、「忙しいからこそ数字を見て、効率的に経営判断する」という発想の転換が必要です。

Q3. 正確な数字じゃないと意味がないのでは?

月次決算は、厳密な数字である必要はありません。

多少の誤差があっても、「今月は好調だったのか、不調だったのか」という大まかな傾向がつかめれば十分です。


5. 税理士の視点:月次決算で経営が変わった事例

私が実際に支援した企業の中で、月次決算を導入して大きく変わった事例をご紹介します。

事例:飲食店A社(従業員5名)

以前は年に一度の決算でしか数字を見ていなかったA社。感覚で「まあ大丈夫だろう」と経営していました。

月次決算を導入したところ、3ヶ月目に「食材費の比率が異常に高い」ことが判明。原因を調べると、仕入れ先の値上げに気づかず、メニュー価格も据え置きだったことが分かりました。

すぐにメニュー価格を見直し、翌月から利益率が改善。年間で見ると、利益が前年比で30%アップしました。

「もし年1回の決算まで気づかなかったら、1年間ずっと赤字だったかもしれません」と社長は語っていました。


6. まとめ:今日から始める月次決算

ダイヤモンド・オンラインの記事にもあったように、月次決算は「とにかくやったほうがいい」と無条件でお勧めできる取り組みです。

デメリットはほとんどなく、メリットしかありません。

今日からできる3つのアクション

  1. 会計ソフトで先月の損益計算書を出力してみる
  2. 税理士に「月次決算をお願いしたい」と相談する
  3. 毎月第一営業日に数字を見る習慣をつける

「数字が苦手」「時間がない」と言っていても、経営の現実は何も変わりません。

まずは簡単なところから、月次決算を始めてみませんか?

経営数字は、経営者にとって最も信頼できるパートナーです。
そして、その数字と毎月対話することで、あなたの経営は確実に変わります。


参考記事
早く始めないともったいない!経営者を楽にする「月次決算」の意外に簡単な始め方
https://diamond.jp/articles/-/375371


この記事を読んで「月次決算を始めてみたい」と思われた経営者の方は、ぜひお気軽にご相談ください。数字が苦手な方にも分かりやすく、実践的なサポートをさせていただきます。